「少年H」はフィクションか?

「逆説の日本史」を読んで「間違いだらけの少年H」を知る。「少年H」はその作者の印象的な名前「妹尾河童」とともに評判になっていたことがあったような気がするが、勘の鋭かった(??)私は幸いにもそれを読んでいない(今後読む気もない)。結局のところ「少年H」はフィクションということになるのだろうか?いやいやそれは大きな間違いではなかろうか。これは立派なノンフィクションである。「少年H」は、人間はかくも都合よく自己の記憶を書きかえることが出来るという実例として読むのが正しいと思う。 
私などもこの年になると知らぬうちに記憶を書きかえている可能性は十分にある気がする。妹尾河童氏はというと1930年生まれであるから私などとは比べ物にならない位重症であったということであろう。悲しいことに自分の症状は自分ではほとんどチェックできない。