サッカーワールドカップ惨敗

ご存知のようにドイツワールドカップで日本は惨敗を喫してしまいました。この機会に、いつも不可解に思っている日本のサッカーファン・マスコミの反応に対して一言書いておきます。
今回代表のFW陣、酷評されているようですが、私はこんなものだと思います。クロアチア戦の柳澤はさすがにひどかったが、あのゲームあれ以外に!惜しい!と思えるような場面など皆無でありよく引き分けたというのが妥当な評価でしょう。点が取れないのは元々わかっていたことであり、苦労して沢山惜しいと思える場面を作りその中からなんとか1点取れたらうれしいなあ、もし2点も取れたら夢のようというのが今の日本の攻撃の実力ではないでしょうか?放っておいていいわけはないですが、一足飛びに実力が上がるとはとても思えません。
サッカーって1点を取るのがとーっても大変なゲームだってことは、少し見ていれば誰だってわかることです。今日のイタリア-オーストラリア戦などイタリア楽勝と思われましたが、後半ロスタイムにPKを拾っての1−0の辛勝でした。イングランドベッカムのFK一発だけの1−0の辛勝。そんな大変さをわかって言っているのかどうか?いつも馬鹿の一つ覚えのように出てくるのがスーパーフォワード待望論。イタリアやイングランドにもいない(多分どこにもいない)無い物ねだりに過ぎないことを言っているだけで何かの解決につながるのでしょうか?
逆に、ある意味当然ですが、決勝トーナメントに進出してきたチームというのは基本的に点を取られていないチームです。あのディフェンスは今ひとつと言われるブラジルだって1点しか取られていません。ただでさえ点の取れない日本チームがディフェンスに力を入れないでどうして勝ち残っていけるのでしょうか?残念ながらジーコにデイフェンスに対する展望は全く感じられず、マスコミ・ファンが言うのはいつも「決定力不足」のことばかり。点が入らないというのを「決定力不足」とい言い換えることが何らかの解決の道を開いてくれるのならいいですが。そしてそういう無意味な愚痴の繰り返しがボロボロの7失点という結果を招きました。ブラジルサッカーの伝道者?であるあのセルジオ越後氏でさえ、最後の総括?ではバックライン組織に関するジーコの無策を認めざるをえませんでした。辛口と言われているようですが、素人の私さえ最初からわかっていたことを本番が終わってから言っているのではどこが辛口なのか?ディフェンスというのは勿論全体のディフェンスを言っているのであって、ディフェンダーのことだけを言っているのではありません。全体のバランスを保てるか?ということが大切になります。たとえば、守れない、走れない10番を全体がカバーするのか?出来るのか?左サイドバックの後を誰かカバー出来るのか?とてもカバーしていられないのならどちらか(又は両方共)切るしかないでしょう。直前のドイツ戦で夢のような2得点の方をを評価し、簡単に2点取り返されてしまったざるディフェンスをあまり気にしていないようではどうにもなりません。こういった仕方なく守る、嫌々守るというスタンスの選手ばかりでは、時には必要となる引分狙い、0−0の我慢を選択する勇気があるようにも思えないのも悲しい。攻めないと勝てないのは事実ですが、攻めても点を取れないのをさんざん証明してきたのですから、身の程を知ってちゃんとディフェンスしましょうよ。
ところでディフェンスをしっかりやっていれば日本チームは決勝進出できたのでしょうか?そんなことはとても保証できません。要するにどんなチームもやっていることを手抜きせずにちゃんとしましょうよということに過ぎないのですから。確かに、他でやっていることと同じことをやっているだけでは勝てるわけはないのですが、嫌いだからといって避けては通れない道なんです。そうしておけば第一戦でほとんど息の根を止められてしまうという事態だけは避けられたでしょう。そもそも前回ベスト16だから今回はベスト8以上だという目標設定に誤りがあったのだと思います。前回の決勝進出はホームのアドバンテージあってのことであり、今回決勝進出できたら大きな前進だという認識が何故できなかったのでしょうかね?明らかに実力上位のポルトガルでさえ、何と40年振りの決勝進出だそうじゃないですか。攻撃にせよ、守備にせよ出来ることを細かく積み重ねていって少しずつでいいから決勝進出の可能性を広げていくしかなっかったんじゃないでしょうか? 結果を見てみると今回はグループリーグの組み合わせにはとても恵まれれており千歳一隅の決勝進出のチャンスだったんですね。他のグループじゃとても無理。もったいなかったですね。