由布姫パート

大河ドラマ風林火山」も中盤に差し掛かってきた。ここ数話いわゆる由布姫パートが続いており、世間の評価も分かれているようである。姫はもういいよ、合戦まだぁ〜の人達も少なくないようだ。しかし今年の大河は「山本勘助」ではない。「風林火山」である以上、由布姫パートは物語の肝であり外すことはありえないし、中途半端は許されない。正直かなりの難題に、今大河はチャレンジしているのである。
由布姫パートを見る際には理屈とか善悪とかを気にしてはならない。
「消えた姫」回では、侍女のマキを死なせてしまったことが由布姫の評判をかなり落としているようだ。確かにマキは可哀そうだがマキは運が悪かったのだ。勿論マキの命は由布姫の命よりも軽い。由布姫が救われることでマキの犠牲は報われるしマキも手厚く供養されることだろう。人命が地球より重い現代日本とは違うのだ。
姫は我侭だし今後も他人に迷惑をかけ続けることだろうが、それが何だというのだろう。「他人に迷惑をかけない」というのは現代日本における最上の美徳だろうけれど、古今東西とりわけて普遍的な美徳とは思えない。そもそも「風林火山」は修身の教科書などではないのだし。